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2010,07,21, Wednesday/
hirayanagi
エキストラバージン・オリーブは中性脂肪、LDLコレステロール、HDLコレステロールなど血中脂質プロファイルをすべて改善し、活性酸素の攻撃を阻止して動脈硬化を防ぎ、心筋梗塞や脳卒中などの心血管病の予防に役立ちます。
オリーブオイルのうちで、特にエキストラバージン・オリーブオイル(EVOO)は抗酸化作用を有するフェノール類の含有量が、通常の精製オリーブオイルよりかなり豊富です。
スペインのバルセロナ市立医学研究所のCovas氏らのランダム化比較試験(Ann Intern Med 2006; 145(5): 333-41)では、スペイン、イタリア、ドイツ、フィンランド、デンマークの5ヶ国の6研究センターによる共同研究として、200人の健常男性(20~60歳)を対象に、オリーブオイル(1kg)中のフェノール類(mg)が、①低含量(2.7mg/kg)、②中含量(164mg/kg)、③高含量(366mg/kg)の3群に分けて、毎日25mLずつ、間に2週間の休み期間を入れて、3種類のオリーブオイルを3週間ずつ摂取してもらいました。
各オリーブオイルの摂取前後で、血中の中性脂肪、LDLコレステロール、HDLコレステロールなどを測定しました。
中性脂肪は、摂取前に比べ摂取後で、①-5.8mg/dL、②-3.1mg/dL、③-4.8mg/dLとなり、3群とも摂取後に減少しました。
HDLコレステロールは、①0.98mg/dL、②1.22mg/dL、③1.74mg/dLとなり、フェノール類含量の多いオリーブオイルほど増加しました。
LDLコレステロールは、①0.61mg/dL、②-0.75mg/dL、③-0.38mg/dLで、フェノール類の含量が②中含量と③高含量の群で減少しました。
LDL/HDL比は、①-0.04、②-0.05、③-0.08で、フェノール類含量の多いオリーブオイルほど減少しました。
総コレステロールやLDLコレステロールが高いことよりも、抗酸化物質が少なくLDLコレステロールが酸化されやすい(酸化LDLが大きい)ほうが、動脈硬化や血栓ができやすくなるため、心疾患の危険因子としてより重要といわれています。
その酸化LDLは、①1.21U/L、②-1.48U/L、③-3.21U/Lで、フェノール類含量が最も多い③高含量群で最も減少することが分かりました。
このように、フェノール類を多く含むエキストラバージン・オリーブオイルは、血中の中性脂肪やコレステロールなどの脂質レベルの改善に有効であることが明らかになりました。
したがって、抗酸化作用の強いフェノール類を多く含むエキストラバージン・オリーブオイルを一日あたり大さじ(15mL/杯)1~2杯摂る食習慣は血中の脂質プロファイルを改善します。
ショウガとともに、エキストラバージン・オリーブオイルを日常の食生活に取り入れると、若々しい血管年齢を維持でき、動脈硬化から始まる心筋梗塞や脳卒中などの心血管病の予防に役立つと考えられます。
ただし、オリーブオイルは他の植物オイルと同様、10gあたりのエネルギー(カロリー)量が92.1kcalありますので、動物性脂肪(飽和脂肪酸)やω-6(n-6)系多価不飽和脂肪酸(紅花油やコーン油などに多いリノール酸)の摂取量を少し控えるとよいでしょう。
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2010,05,12, Wednesday/
hirayanagi
オリーブオイルに多く含まれるオレイン酸は空腹感を抑えて食欲を低下させる働きのほか、記憶力を高める可能性があるようです。
カリフォルニア大学アービン校薬学部のPiomelli氏らの研究(Proc Natl Acad Sci USA 2009; 106(19): 8027-31)では、ラットにオレオイルエタノールアミド(OEA)を与えてやると、 不快な出来事を回避するのがうまくなったり、迷路を走り抜けるのがはやくなったりすることから、記憶保持能力の向上につながることを明らかにしました。
つまり、OEAは海馬領域での短期記憶から側頭葉領域での重要な長期記憶に変える経路を強化することが分かりました。
OEAの働きを薬剤で妨害すると、記憶力が低下して作業成績が落ちることも分かりました。
結局、OEAは早めに満腹中枢を刺激して食べ過ぎを防ぐ働きがあるとともに、記憶を短期記憶から長期記憶に移行させて記憶の増強をはかる働きもあることが分かりました。
このように、オレイン酸を多量に含むオリーブオイルを摂る習慣は、ダイエットのみならず、記憶力を高めてボケない人生を送るのに有効なようです。
重要な事を長期記憶にとどめる(記憶力を向上する)には、OEAが存在する状態で海馬領域に同じ情報を送り続ければ(反復学習すれば)、海馬はそれを重要な情報と判断して短期記憶から長期記憶にその情報を移送するため、記憶力が高まると考えられます。
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2010,05,07, Friday/
hirayanagi
オリーブオイルの約72%を占めるオレイン酸は、脳(視床下部)にある満腹中枢(satiety center)を刺激する働きがあるため、食事の約1時間前にオリーブオイル(オレイン酸)を摂っておくと、その後の食事で早めに満腹感が湧き起こり、自然に食事量(カロリー量)を減らすことができます。
つまり、いつもより食事量(カロリー量)が少ない時点で「もうお腹がいっぱい!」という感じにしてくれるのです。
カリフォルニア大学アービン校薬学部のPiomelli氏らによる総説(Cell Mol Life Sci 2005;62:708-716)において、オリーブオイルを摂るとオレイン酸が小腸上部で吸収され、オレオイルエタノールアミド(Oleoylethanolamide; OEA)という物質に変化し、体幹部の副交感神経系(迷走神経系)を介して1時間後くらいに脳(視床下部)の満腹中枢を刺激するようになります。
ラットを用いた実験では、右の二つの図から分かるように、OEA摂取群は対照群に比べ、OEAの摂取開始から3~4日経つと、食事量がかなり減ってきて、体重も増えにくくなってきます。
また、OEAは脂質代謝に関わるペルオキシソーム増殖因子活性化受容体α(PPARα) を活性化させて、肝臓での脂質代謝と脂肪細胞での脂肪分解を活発化するので、悪玉(LDL)コレステロールやトリグリセライド(中性脂肪)を減らしたり、体脂肪を減らしたりするのにも役立ちます。
したがって、オリーブオイル(オレイン酸)を摂った1時間後くらいにメインとなる食事をすると、食事量(カロリー量)が減り、かつ体脂肪を分解する働きもあるため、ショウガ同様、食事後にゆっくり筋肉を使うような動作や運動を加えれば、ダイエットにつながります。
オリーブオイルの摂り方について、まず、あまりピリ辛でもなく、油っぽくもない酸度0.8以下のエキストラバージンオリーブオイルをご自分の好みで選びます。
そして、自分にとってメインとなる食事(昼食や夕食)の1時間くらい前に、大さじに軽く1杯(10ml)程度を1日2回、そのままか、水で流し込むようにして飲みます。
もし、後味が油っぽく感じるような場合には、レモン水を飲んだり、チューインガムを噛んだりします。
大事な事は、オリーブオイルを摂ってから1時間くらい経ってからメインの食事をゆっくり摂り、満腹感を感じたら、もったいないと思わずに、無理せずに思い切って残すようにすることと、食事後にできるだけゆっくり筋肉を使うような動作(ちょこちょこ動き回る動作)やちょっと速めのウォーキング(有酸素運動)などをすることです。
なお、2~3年前、カリフォルニア大学バークレー校のRoberts氏が著した『The Shangri-La Diet;シャングリラ・ダイエット』が米国や日本で一時、話題になりました。
シャングリラ・ダイエットは食事の1時間以上前に、あまり風味のないオリーブオイルや砂糖水を飲むとその後の食事で食欲減退が起こり、痩せられたというRoberts氏自身の実体験に基づくものです。
おそらく、シャングリラ・ダイエットのエビデンス(科学的根拠)は、OEAなどが脳(視床下部)の満腹中枢を早めに刺激し、その後の食事量(カロリー量)を減らすように働くためと考えられます。
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